アンティ・ヌルメスニエミのテーブル

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アンティ・ヌルメスニエミはフィンランドのデザイナー。我が家には 彼のデザインしたテーブルがある。

そして 毎日のブログは ほぼこのテーブルまわりで 授乳をしながら スマフォ片手に記事を書くことが多い。

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アンティ・ヌルメスニエミのテーブルの出会いと危機

アンティのテーブルは 結婚してからわりとすぐの頃 前職の先輩から譲ってもらったものでかなり気に入っていた。

それからすぐにしばらく日本を離れることになり その間 4年半程 持っていた家具を全て主人の実家の物置で預かってもらっていた。

が、いざ 帰国して荷物整理をしてみると この天板だけが見当たらない(脚と天板がばらせるような仕様)。一年前の一時帰国の時は 確認したのに、、

そしたら なんと。天板だけ外に放置され 雨ざらしとなりシロアリの餌食になっていたのだ、まさに瀕死状態だった。色は変色どころではなく枯れ果て 状態は表も裏も喰われて掘ったように深い傷 貫通しているところまである。さらに 水分で膨張し反っている。 脚をはめる受け口のネジもサビがひどくて 脚も入りそうにない。

形あるものはいつか壊れると もともとそのあたりは比較的割り切れるわたしだけど さすがに今回のはあまりにショックすぎて声が出ず涙が止まらなかった。

誰を責めるのかって そんなに大切にしていたならもっと確実な保管方法をとるべきだった自分だろう。でもどうやら何かの拍子で外に置いたらしい義父のことをどっかでやっぱり犯人として見てしまう自分もいる。

しかし どちらにせよ もうこの状況が変わるわけはない。

わたしの涙は一週間以上 乾くことがなかった。 

オークションなら可能性はあるかもしれないけど 新しく同じものを売っているところを探すのはそう簡単ではないだろう。  

でも泣いて解決するわけがない。

とにかく誰か助けてもらえる人を探そうと冷静に向き合えたのは数週間経ってからだった。

日常的に使えるまでの修理は 厳しいかもしれないけど なるだけの処置をして家にいてもらいたい。  

もしかしたら 花瓶くらいだったら 置けるようになるかもしれない。

 

アンティ・ヌルメスニエミのテーブルの復活と今

だいぶ話を端折る。

結果 大手術をして 帰ってきてくれたのだ。3ヶ月近くかけて。

宜野湾市にあるmokumoku という家具屋の職人さん 神田さんが救世主となってくれた。

シロアリに食われた部分が何箇所もあって 貫通していた部分。そこに樹脂を流し込んで埋めるという方法。(修理前の画像は恐ろしすぎて ここではお見せ出来ない、、、)

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修理前の天板はかなり痛みたわんでいた。

それを4,5頭分にカットして間に補強の板もはさみ接着してから歪みをなくし さらに裏から新たな板で補強してくれた。

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オリジナルに比べると 修理後は天板の大きさも厚さも色も違うし 全体的なバランスはもちろん同じではない。

それで修理代が5万円というのは 高いか安いかは人によって捕らえどころはちがうだろう。でも わたしにとっては 想像以上の仕上がり。ガタつきもなく全く問題なく使うことが出来る。本当に大満足で 心から感謝した。

壊れたものをこうも必死に直したいって思ったことは 今までなかったし それを実現してくれた方に出会えたのもラッキーだった。

荷物整理をしていた時に出てきた一冊。

「アンティ・ヌルメスニエミについての小さな本」

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アンティの代表作となっているコーヒーポットを始め、

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彼が設計した自宅兼アトリエの写真も掲載されている。

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修理後のテーブルには 元々入っていた刻印を切り取って補強の部分に貼ってくれている。ネームタグみたいなこの感じも愛嬌を感じる。

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修理をして下さった神田さんは『お仕事をうけたのは、気持ちが伝わったからで、思い入れのない物をただ直してって感じだったら受けなかったと思います。』と言ってくれた。

今回の一件(事件)を通して モノを大切にとかなんとかもそうなんだけど モノとのつき合い方含め自分自身の価値観を見つめ直すきっかけにもなった出来事だった。

【アンティ・ヌルメスニエミがデザインをしたフィネルのコーヒーポットの 限定 復刻版】

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