読みたいことを、書けばいい。

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Twitter内で話題になっていたこの本。

タイトルを見ただけでポチっとなったわけです。

Amazonランキング「本」部門ではかなり評判もいいらしいんだけど、こんな一冊が売れる世の中ってなんだかまだまだ日本にもピュアな未来が待ってるのかもー!って期待も持たせてくれるというか。

誤解のないように補足すると、ここで言う「こんな一冊」という意味は、この本は著者の打算的な要素が一切なく誰にも媚びていないスタンスが伝わるということ。

田中さん(著者)がこの本をビジネス書と括られることに怪訝を示しているのは明らかなんだけど、でも結果的に売れたカテゴリーで見るときっとビジネス書なわけで。

なので、望まない畑でこうも評価されて共感を集めるのもまたすごいというか(何目線)

で、読み始めたらとにかく止まらない。

読んだ後の余韻も最高っていう感じ。

という、そんな本の感想を今から書きます。




『読みたいことを、書けばいい』結局はそれだった。

「バズる記事を書きたい」

「ターゲットに刺さる文章を書きたい」

「自分の思いを読んでほしい」

そんな「技術」を学ぼうとする人は、
出発点から間違っている。

もっとシンプルに、
あなたが読みたいことを、
あなたに向けて書けばいいのだ。

事実の中に、あなただけの発見を見出し、
調べて、自分に向けて書く。

その結果、あなたは誰かとつながり、
人生が変わる。(Amazon内容紹介より)

何かを書きたい人って、自分の思うことを思うまま書けばいいだけなので、そもそも書きたいことに悩む必要こそないのかもしれないけど。

でも、こうやって伝えたいことを文字で表現して、仮にもネット上でオープンにすると、それを読んでくれた方の反応とか気になってきてそわそわしたり、あとは私自身がそうなんだけど、ブログを運営していると数字的に結果が見えない時とかは、どうしても書く事に行き詰まるわけです。

さて、そんな時はどうすればいいのか。

答えはこのタイトルのまま。

そう。

自分が「読みたいことを、書けばいい。」

それだけなんですね。

実際読み終わってみると、よくありがちなポジショントーク的なタイトルの付け方では全くなくて、田中さんは心からそのことを読者に伝えたかったんだなぁということがよくわかります。

って書くと、この本を読まないで解決できるじゃん!みたいな話になりそうなんだけど、もちろんそうではなくて。

書かれている内容は、簡単な文章術の伝達云々の表面的なスキルのことではなく、読みたいことを書くためにはどうしたらよいのかという考え方のヒントについてたくさんの事例を用いて説明されているので最後まで読み切らないと、このタイトルの本当の意図は理解出来ないかもしれないです。

そして田中さん独自のライターノウハウは、視点の切り取り方と切り込み方にユーモアも融合させたもので、とにかくその世界観にぐいぐい引き込まれていくのです。

しかも、おまけ部分とうたっている「文章術コラム」が、各章の合間に挟まれているんだけど、それがまた素晴らしく分かりやすい。

「これ、現代の書き手に向けての指南書だよね」って、めっちゃ思います。




『人はなぜ書くのか』の問いに対する答え

SNSが盛んな時代の中、書き手ばかりが増えて読み手は減っているらしいのですが、書き手が増えるってことは世界的にも文化度が上がってきてるとも取れると思うので良いことなんじゃないかなと。

でも実際に、「人はなぜ書くのか」ということに対して自身で答えをもっている人って意外と少ないように思えるし、そもそもそんなにその問いについて考える人の方が少ないのかなーとか。

私も時代の書き手に便乗した一人ですが、見切り発車で始めてしまったsnsもブログに関しても「なぜ書きたいのか」という明確な理由がずっと分からなかったんですが、この本から答えを2つ見つけてしまいました。

まず1つめ。

 

書くことは世界を狭くすることだ

 

このフレーズ、最初は?ってなったんですけど。

でも読み進めていくと「書くことで事象が限定され心象が明確になる。」と書かれていて。

それを自分なりに解釈したのは、要は自分の為の情報整理というところに落ち着かせてみました。

情報というのは思考も感情も含めてってこと。

書くという行為で、自身への理解を深めることへ繋がる、

結局、誰の為でもなく自分の為に書いているんだなぁと、改めてここで気づかされました。

だからここでもやっぱり本のタイトルに戻るんですね。

自分の為だからこそ「読みたいことを、書けばいい。」というわけ。

 

そして2つめ。

 

文字がそこへ連れてゆく

 

このフレーズ、すごくないですか?

言霊的な働きも感じるのはもちろんなんだけど、自分が書いた文字から現実や心の動きを確認出来つつ、しかもそれだけでなく、「書いたものを読んだ誰かが予想もしなかったどこかへ連れてってくれる」と田中さんはそう書いています。

私はブログを始めてまだ一年もたたないけど、その前から自身のInstagramで5年以上写真よりもメインで文章を書いてポストしてきました。

書き始めたことをきっかけに普段は絶対に巡り合えないような憧れの方にフォローしてもらうことがあったり、Instagramを通じてリアルな世界でのはじめましてがあったり、まさに文字がそこへ導いてきてくれたというラッキーがたくさんありました。

とは言っても、それを目当てに書き始めるというのはすぐに結果が見えない時にモチベーション維持が難しいのでおすすめ出来ないですが、でも書くという行為はそれをお披露目するという行為とセットで行えば、そこから生まれるチャンスはかなり大きいはずです。

『読みたいことを、書けばいい』まとめ

この本を既に何度か読み返しているのに、感じた素敵度をなかなか表現出来ずに困ること 3日が過ぎました。

カタカタと文字を打ち込み消してはの繰り返しで全然書ききれないのです。

少なからずこの本から学んだことを実践したいと思えば思う程に、気持ちの熱量だけ高まる一方で、肝心な気持ちや考えをうまく文字化出来にいるので、一旦ここで書いたものを手放します。

でもまぁとにかく。

本当出会えて良かった的な一冊でした。

って、

この本的に一番使っちゃダメなそうな感想で今回は締めくくりたいと思います。

 

あ。

待って。

やっぱり。

最後に。

実はこの本、一度読んだらキレイな状態ですぐに売っちゃおうかなって思ってたんですけど、それはやっぱり出来ません。

ってな具合はどうでしょう。

これだとちょっとは伝わるかなぁ。

※追記!

なんと。

Twitterで感想レビューをツイートしたら、田中さんご本人からコメントー(涙)!!!

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