『villa aida 自然から発想する料理』感想レビュー

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我が家の主人は料理人なので、うちの本棚には料理関係の専門書がそれなりに並んでいます。

あきらかに難しそうだったり、こんなの日常の生活にはなかなか落とし込めないしとか思う類いのモノは、私は基本的には手に取らないのですが。

少し前に買っていたこの一冊『villa aida 自然から発想する料理』は、なんだか気になる。

【「野菜がおいしい世界のレストラン」ランキングでアジア最高の初登場17位】という帯も目につき開いてみました。

読み終わってからの感想はというと。

すごく良かった。

安直な例えですが、『KINFORK』『&プレミアム』『PERFECTDAY』とかがお好きな方は絶対好みな本だと思います。




料理人は料理で会話する

「料理人は料理で会話する」っていうフレーズがvilla aidaの小林寛司シェフの言葉にあります。

料理人同士って、お互いの料理を食べてすごいなと尊敬できれば、それだけでいい関係がきづけるんだと話をされてます。

これってすごくピュアだなぁと。

例えば相手との人間関係に置いて、損得勘定抜きにして、その腕に素直にリスペクト出来て相手と向き合うことが出来る。

私の主人がよく言うんですけど、美しい料理って美味しいんですって。

一見当たり前の様なことだけど、それって料理の盛り付けだけでなく、素材の色の出し方や、火の入れ方、ソースの状態、全てを含めたバランスが美しいとやっぱりそれって見た目だけでなく料理として美味しいに直結するんだそう。

主人は、小林シェフの料理は食べたことはないけど、この本を見ただけで、絶対的に美味しいのが分かると言っていて、これもまた料理人は料理で会話する=相手をリスペクトできるっていうひとつの側面だなと。

世界観を整える

「世界観を整える」

これは本の終わり部分に語られている内容で、レストランを作り上げる為に取り組んでいることとしてこのフレーズが上げられています。

「世界観を整える」ことは、言わば「矛盾をなくす作業」だと小林シェフは言っています。

料理、器、テーブルセッティング、内装、サービスのスタイルなど全ての要素が何一つズレないよう調和させるというか。

そこがきっとvilla aidaの強さと魅力であり、小林シェフの感性の高さだと思います。

それがこの本からも伝わってくるんですよね。

料理の写真の美しさはもちろん、レストランで使っている季節の野菜のことは料理人なら誰しも気になる情報で、掲載されている106皿の料理解説はいい意味で余白もあり想像させる楽しさがあり、料理を盛る器はすべて日本の作家さんのモノでそことの調和にも目が惹きつけられる。

しかも。

本のページの紙質は厚めでクラフト感があって、ページの角はまるく仕上げられていたり、なんというか読んでいて全く疲れないし、最後まで読み終わってもまた最初に戻って目を通したくなるというか。

図鑑を眺るような発見もあり、もしくは、辞典を引くような感覚で「これだ」っていう答えが見つかるような一冊かも。







『villa aida 自然から発想する料理 感想レビュー』まとめ

多分、主人は料理の盛り付けの勉強もしたくてこの本を買ったんだと思うんです。

同じようにその辺りを勉強されたい料理人の方にはヒントがたくさん詰まっている本です。

もちろんそれだけでなく、何より小林シェフの哲学と美学に触れることが出来ますし、料理人としての苦しかった時期のこともありのまま書かれていてそこがさらにリアルというか。

今、料理の世界って、小手先の技術や流行りの美しさだけを追求していた一時の流れから、多くの料理人がまた改めて本気で「美味しい!」を追求する流れに戻ってきていると聞きます。

『villa aida 自然から発想する料理』の帯にもあるように、この一冊からは「日本のガストロノミーの未来像」が伺えるし、その分野においての参考文献的な意味合いにも捉えられます。

それから。

美味しい料理をひたすら生み出すということだけでなく、この本を通してきちんと『villa aida』の精神が伝わるようにする、その作業もまた小林シェフにとっては「世界観を整える」ことの中のひとつだったんだろうなぁと。

(関連書籍)

2019年のCasaBRUTUSの6月号で、フードディレクターの野村友里さんがvilla aidaを訪れた際の様子が掲載されています。

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