『人との距離を、整える』
だいぶ大雑把な言い方ですが、人生って「生活」と「仕事」の2つの軸をもってつくられているように思ってます。
そして、その「生活」と「仕事」の中で大きく関わってくるのが人間関係であって。
例えば生活の中だと、家族や友達、仕事だと上司や同僚、あとは取引先の方というような感じです。
そう考えると、人生そのものが人間関係で成り立っていると言っても過言ではないのかなーとか。
人間関係っていうのは、もちろん相手ありきのことなので自分都合だけではうまくいかないことは大前提です。
だとしたら、どうすればいい関係を築けるのか考えた時にそれって「距離感」の部分も結構大きいんだろうなぁと。
この1冊を読んだことで、視界も広がりちょっと楽になったという、今回はそんな話。
『人との距離を、整える』
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まず先にお伝えしておくと、人付き合いや人間関係について困っていたり考える部分がない方にとっては、本書は読まなくていいと思います。
一方で、ちょっとでも人とのことでクヨクヨしていたり、疲れていたり、現状何かこう頭の隅にこうモヤモヤがあるという方にとっては、読んでみる価値はあります。
この本の何が良いかって、インタビューされている方達がまず素敵な方達ばかりだということ。
アーティストや飲食店経営者、エッセイスト、ライターなど業種は様々でよく雑誌で活躍される方達の、普段知れない部分が「人との距離」という共通ワードでそれぞれの言葉で語られています。
ある方は、20年来の友人との関係を絶ったとか、50代になって3人の友人からいっせいに嫌われてしまった話とか。
どれも人との距離感のバランスが崩れてそうなってしまったように感じました。
きっと、そういう現実を受け入れるって痛くって苦しいし、認めたくなくて目をつぶりたくなる出来事なはず。
それでも、自分でグッと受け止めてその原因と理由を分解して理解し、前に進む為の踏ん切りをつける、
ものすごく勇気が必要なことです。
だからこそ読んでいてもリアルで共感できました。
わたし個人的なことでいうと、現在妊娠9か月。
今回の妊娠は前回とは違い長いつわりに始まり体調も優れず、振り返ってみると常にマタニティブルーのようなメンタル。
そんな感じなもんで、仕事以外では人とも積極的に会う気になれず。
元々、人付き合いも器用なタイプではないこともあって、特にこの時期は自分とは真逆な主人と比べてみて羨ましくなったり落ち込んだりすることが多かったように思います。
そんな時に、本の中の「他者とよい関係を築くには、自分の足でしっかりと立つことです。ぐらぐらした足もとで人間関係に投げ込まれると危険で、共依存やなれ合いの関係になってしまうんです」という言葉に今の自分を重ねてしまいました。
当たり前のことですが、自分あっての相手。
自分以外の他者とは全く違う生き物だからこそ、価値観や意見、考えだって違うし、
そこを常に忘れないことが人とのベストの距離を保つコツであり、つまりは良い人間関係を築く秘訣なのだなぁと。